耳鼻咽喉科疾患
急性上気道炎はいわゆるウイルスによるカゼ、インフルエンザ、マイコプラズマ、細菌感など様々な微生物による上気道の感染です。耳鼻咽喉科は上気道のエキスパートです。膿性鼻漏、膿性たん、咽頭痛、嚥下困難、長引く咳の場合是非受診して下さい。長引きますと、急性中耳炎や急性副鼻腔炎(いわゆる蓄膿)を生じます。
急性中耳炎は主に肺炎球菌やインフルエンンザ菌によって引き起こされます。菌の耐性化が進んでおりますので、適切な抗生物質の投与を受けないと、長引いてしまい、滲出性中耳炎に移行してしまいます。長引く中耳炎や反復性の中耳炎の場合、是非当院にセカンドオピニオンを求めて下さい。
かぜに併発して激しい咳で夜眠れなかったり、余りの激しさで肋骨骨折を生じる患者様がおられます。気道の過敏性が関与しております。こういった症状も適切に処理しております。
咽頭痛の場合、嚥下困難に加えて呼吸困難が生じる場合がります。その場合、扁桃周囲膿瘍や急性喉頭蓋炎といった時に生命を脅かす病気が隠れている場合があります。そういった場合一刻も早く耳鼻咽喉科を受診して下さい。
夜、子供が不機嫌で泣き止まず、原因がわからず、親が途方にくれる場合が有ります。その場合、原因が中耳炎である事があります。鼓膜切開して排膿してやれば一発で状態が改善いたします。当院では積極的にレーザーによる切開(一瞬で終了)を行っております。普段からの耳垢除去が大切です。子供だけでなく、大人の方も遠慮なく除去にいらして下さい。
新生児、乳児の呼吸は主に鼻呼吸です。口呼吸はうまくできません。したがって、かぜなどで鼻閉の場合、夜睡眠もできず、ミルクの摂取もうまくいきません。親も睡眠できません。その場合、鼻から分泌物を吸引して除去すると楽になります。遠慮なく処置にいらして下さい。
嗄声(声かれ)の原因は声帯結節(よく声を使う人の職業病)、声帯ポリープ、老人などの声帯委縮、癌など様々ですが、それぞれに適切な治療法が有ります。
耳鳴りは聴覚経路の異常により生じますが、主な障害場所は蝸牛です。治療は内服薬、TRT療法(耳鳴り治療器)、補聴器装用など様々な治療方が有ります。放っておくと、しばしば難聴が進行したり、耳鳴りが増強したりしてしまいます。耳鳴りでお困りの方々是非ご相談下さい。
めまいは脳卒中や脳腫瘍により生じる場合も有りますが、9割は内耳障害によるものです。内耳障害の原因は良性発作性頭位眩暈症(上を向いたり頭の位置を変えるとめまい)、メニエール病(耳鳴り、難聴、回転性めまいが同期)、前庭神経炎(かぜの後)、中耳炎の進行、甲状腺ホルモン、ストレス、更年期障害、自律神経失調症など原因が様々です。当院では、めまい専門医(広島県6名のみ)が治療にあたらせていただきます。
難治性の口内炎、舌痛、舌炎、口角炎で悩んでおられる方も多いと思われます。ちゃんとした治療法が有りますので受診して下さい。
スギ花粉症に対して舌下免疫療法(徐々にスギ花粉に対して慣らせて行く)や下鼻甲介レーザー焼灼・アルゴンプラズマ凝固療法(スギ花粉の付着によりアレルギー反応を起こす鼻粘膜を焼灼して反応を抑える)をおこなっております。
上気道閉塞に伴う睡眠時無呼吸症候群は慢性疲労、事故(日中の眠気)、成人病(脳梗塞、心筋梗塞)、イビキを生じ寿命にも影響します。鼻腔疾患、咽喉頭疾患を診断できる当院では、簡易型アプノモニターを貸出して、睡眠中の無呼吸数を測定しております。陽圧呼吸による治療が必要な患者様には呼吸器(C-PAP)の手配を行っております。写真
禁煙治療は従来のニコチンパッチだけでなく、チャンピックス(ニコチン疑似薬)の内服を中心に治療しております。
難聴は高音が落ちる人もいれば、低音が落ちる人、中音が落ちる人など様々です。また、変動される方もおられます。補聴器はその人の難聴に合わせた型が必要です。高音が低下している人には高音強調型が、低音が低下している人には低音強調型が必要です。また御老人でも高齢のためとあきらめないで、難聴が加療で改善される方もございますし、改善しないまでも、自然まかせに比べて難聴の進行をかなり止める事ができる場合がしばしばです。難聴を放置しておくと、他の人々とのコミュニケーションがあまり取れずに、認知症を促進させてしまいます。是非御相談下さい。